第19章

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【数日後】 「…レアンちゃん。僕ら二人はなんで共和国の王様に呼ばれたんだろうね。レアンちゃんは分かるけど僕は一般家庭の出だし…特に貴族の気に触れるようなことをした覚えもないんだけど」 「大丈夫よ!きっといい話よ。だって王都に呼ばれるなんてそうそうないでしょ!」 明るい顔で良くもまあ男子を騙せたもんだ。やはり女とは恐ろしい生き物なのだな…。ジーザスは共和国の王であるデリッヒに呼び出されたと思い込み、既に魔王城と化した城の廊下を歩いている。二人を先導しているのはブラックヘルム。そして後方にもブラックヘルムがついて歩いているが、騎士だと思っているのだろう。疑うことはない 王の間の扉の前に着くと中から大きな声が聞こえてくる。笑い声だったり、怒っている声だったり、何かを説明している声だったり、ずいぶんと賑やかな雰囲気に扉の中にジーザスも興味を示す 「さあ、入りましょ。ジーザス」 ニコリと笑うレアンの顔を見て頬を赤らめるところを見るに、こいつもレアンに惚れているということか…さすがの美少女だ 扉を開けると目の前には2メートルを超える巨大な鎧の騎士が2体立っており、ジーザスの腕を乱暴に掴むと部屋の中心へと無理やり連れて行く。訳が分からない為、抵抗する間もなく王の座に座るカイザーの前へと連れてこられた
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