第20章-調査開始-

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最もな質問であり、一番弊害となる部分であることは間違いない 「…まず初めに…」 口を開いたのはアッシュよりも幼いアーサー王であった。その眼はしっかりとアッシュへと向けられており、アーサー王の意思の強さがそのままにアッシュへと伝わってくる 「教国との問題は解消していると言ってもいいでしょう…この同盟の話は突然始まったことではない。モーガン殿とは何度も密会を重ね、教国の教王であるレベッカ殿との話合いもギルガメス家の仲介の元、済んでいる。我々アーサー一族が邪神の力を持つと言い始めたのは今のクリスタル教の教皇達であってレベッカ殿は関係の無い事…立場上同盟に参加はできないが教徒達の抑止は約束して下さいました」 「…なるほど」 (やはり、同盟は前々から約束されていたもの…教王は既に介入済みか…。しかし、シグマの表情を見る限りではユトゥ、アーサー王、魔導王しか今の話は知らなかったみたいだね。クリスタル教の教皇は次期教王候補…教王に子供が出来なければ教皇から選ばれる。そして教王には婚約者がいない。教皇達が教王を消すなら今のタイミングが好機…このチャンスを皇帝が逃すはずもないと思うのだけれど) 「闇ギルドはギルド評議会で常々情報を交換し、発見次第殲滅を行って数を減らしている。【大罪】と【邪神】についての情報は少ないけれど、ギルドSランク以上のギルドが目を光らせているから問題は無いと思うぞ」 (ブルーウルフのジンギス…もっと頭の良い人だと思ったんだけどな。…僕のようにギルド評議会にも裏切り者はいるかもしれないのにね。そして、クリスタル教の教皇は既に帝国とのやり取りを行っている。これはムウ君からの情報だから、間違いない…案外この同盟も崩すのは容易いかもな~)
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