第20章-調査開始-

14/72
前へ
/1840ページ
次へ
「すまないが、ギルド評議会から連絡があるんだ。聞いてもらっていいかな?」 ジンギスはアーサー王の言葉の後に続けて話し出す。落ち着いた話口調は今まで険悪ムードになりかけていた雰囲気を鎮める。父さんとギルドで呼ばれている理由少しわかった気がした 「ここ最近、正規ギルドに依頼される【クエスト】で魔物の討伐が増加傾向にあるんだ…通常の5倍かそれ以上の依頼が来ている。この状況…何か心当たりがある者はいるか?」 「確かに、この頃魔物による被害が多数報告されていますね。我が王国も【ゴブリン】【オーク】の大量発生によって4つの村が潰されました…」 「私達魔国も多くの報告が入っていますね。街一つ一つに結界を張ってはいるものの結界への魔力供給は無限ではありませんからね…困っております」 魔物の大量発生…確かに多いのかもしれない。共和国でも多くの魔物による被害は出ているものの、新しい魔物の取得やDPの取得に繋がるのであまり深く考えずに討伐してしまっていた。 (人間達からすれば脅威でしかないわけか…。って僕も人間か) 最近アッシュは魔物、魔族、魔王たちと長い時間を過ごすせいで自分が人間なのか、魔の者なのか分からなくなる時がある。魔王の能力に人間を魔の者にする能力は無い。その為、何処まで行ってもアッシュは人間でしかないのだが…
/1840ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33983人が本棚に入れています
本棚に追加