第20章-調査開始-

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出雲はそれに応じずに一歩踏み出す 「我が敵を打ち砕け、雷の槍【ライジング・スピア】!!!」 警告を行っていた警備兵が魔法を放つ。雷の上級魔法でだろう。詠唱を破棄せずに省略することで、詠唱破棄よりも威力が高く、詠唱を全て唱えた時よりも早く魔法を放てる。これが行えるということは詠唱破棄もできるということだ 「【黒蟲-霧-】」 出雲の付きだした右腕が、無数の真っ黒な蟲に変わる。蠢く蟲達は向かい来る雷の槍を防ぐようにして出雲の前に壁となって広がった 威力の高い魔法だが、黒蟲の前ではただの餌でしかないようだ。黒蟲の壁にぶつかった雷の槍は音もなく消滅した。魔法を喰い消されたことに驚く警備兵を他所に、蟲達は出雲の右腕へと戻っていく 「何者だ…こいつは…。危険だ!放て!放て!!」 警備兵達から魔法が次々と放たれていく。しかし、両腕を黒蟲に変えた出雲の前では無意味となり、遮られるだけである
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