第20章-調査開始-

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「お前の弱点は分かってるぜえ!出雲ォ!!オラァ!」 物理的な物体でなく、魔力その物でもない【風】…これは本当に出雲にとって弱点なのかもしれない。鋭い刃と化した風は蟲達を切裂くだけの力を持っている 蟲達の攻撃は四方八方から行われるが、大剣を扱う男は風による鎧を纏っている為、蟲達が近づくことが出来ないでいた 「…出雲、やはり、私も手を貸そう」 「ロルルア、待」 出雲がいつもよりも強く言葉を発したことでロルルアの動きが止まった 他のZランクや幹部達とは違って出雲の纏う雰囲気は殺気などの刺々しいモノではなく、言うならば【無】に近いものであった。感情の起伏も無く穏やかで、犯罪など起こすようなタイプではないとすら見れる。しかし、今の出雲は違う…顔半分が隠れている為、表情を全て見ることが出来ないが、眼がいつもとは違い鋭い 「お?なんだなんだ、オラァ!!そういう眼もできんじゃねえか!!」
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