第21章-調査2-

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「夜は。獣。魔物の気配が。多くなる。気配探知の訓練。にはもってこいだ。」 ドゥキエルは目を瞑り、息を吐いて周囲の気配を読む 地面、木の上、岩陰、上空…様々な場所で多くの生き物たちの気配がある 「周囲半径30mに。異常は。ないか。」 ドゥキエルの探知能力は自信の修練で格段にレベルアップしていた。魔力や殺気を放っていれば普通の者でも100m程度離れていても感知することはできる。しかし、息を潜めて完全に気配を絶っているモノを見つけるのは至難の業である 周囲に意識を集中し、形を把握し、それが生物なのか、地形なのかを判断する。目を瞑っていても行動できるくらいに完璧に探知するのだ。ドゥキエルの言った30mは広くないと思うかもしれないが、木々の生い茂る場所で30mの圏内の地形、生物の気配を全て把握できているのだ ちなみに、ドゥキエルのは30mだが、他の魔族で完璧な探知が行えるのはノーデルとムウが10m、あとはロルルアで100mである 「どうした。スザクマル。寝ろと。言ったはずだが。」 ドゥキエルはすぐそばで寝転んでいたスザクマルが目を開けたのを感知して話しかける
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