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「何も感じぬが、魔物がいるのでござるか?」
スザクマルは腰に携えた刀にてをかける。その構えはオモカゲが得意とする【抜刀居合い】と呼ばれるもので敵の攻撃に備えてカウンター又は、速効を得意とする構えである
「完璧に。気配を。消している。知能の高い。魔物だ。しかも複数。集団で来る気だな。」
「拙者が参ろうでござる」
スザクマルがドゥキエルの向いている方向へと一歩踏み出す。その先には暗闇しか見えないが、恐らくドゥキエルが感知した魔物がいるのだろう
「そうか。敵の数は6体。しかし。把握。できている数だ。隠れている。かもしれん。」
「了解でござる…さあ、起きるでござるよ【月光丸】…夜食の時間にござる」
引き抜かれた刀は木々の間から漏れる月明かりをギラリと反射する。低い身長で低く構えたスザクマルには威圧感が増し、兜の下の表情は険しくなっている
静寂の時…スザクマルの息遣いと、夜風の音…そして木々の葉が擦れる音だけが響く
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