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「っく…効いたでござるよ」
甲冑の所々に傷や亀裂の入ったスザクマルは、月光丸を杖にして立ち上がる
「中々しぶといようだね。僕も本気でやっているんだけど…まあ、まだ死なれては困るからね。君達は一体何者なんだい?明らかに人間とは思えない風貌、魔力なんだけど」
「…拙者、仲間は売らぬでござるよ。そういった質問は無意味でござる」
(まさか、拙者達が魔族であることがばれたでござるか…どちらにしろこれはマズイでござる。こやつをここで始末せねば…)
「う~ん…僕はあんまり拷問が好きじゃないから、話してもらってサクッと殺すつもりだったんだけど…王国に連れてかれると大変だよ?場合によってはグーオ・シグマ様による拷問かも…あれは見ている方も嫌になるよ」
アーガス・レグザは肩をすくめて呆れたような表情を取る。レグザの武器はその【魔眼】と体術であった。魔眼・千里眼は普通では見えない距離のモノを捉えることができ、更に超人的な動体視力を身に付けることができる。これによってスザクマルの攻撃は躱され、一方的に攻撃をくらってしまうのだ
「拷問などに屈するほど、拙者は弱くないでござる!!お主の方こそ、ここから生きて帰さぬでござるよ!!」
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