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その後、レグザは予告通り、ドゥキエルの攻撃を躱して的確に攻撃を重ねていく。拳は鎧を完全に砕くと言うところまでいかないが、その表面に確かな亀裂を生んでいく。腹部は特に狙われており、もう数回の攻撃を受ければ完全に鎧が破壊されてしまうだろうところまで来ている
「さて、そろそろ終わりにしようか…これ以上長引いても面倒だしね」
軽いステップから一気に懐に潜るレグザは、ドゥキエルの拳を躱して、先ほどまでとは違う力の籠った拳を繰り出してきた
「黙れ。人間。」
ほぼ同時に動き出したドゥキエルの拳が、レグザの真上から降り注ぐ
(なるほど…攻撃を打たせて俺が狙っている位置を確認していたのか。鎧の砕け具合から次の攻撃を予想して、力の籠った一撃を打たせる…でかいだけかと思ったらよく見ている。しかし…)
真上から降りてくるドゥキエルの拳に即座に反応したレグザは打ち出した拳を無理やり方向転換させてドゥキエルの拳の横を捉えるようにして打ち込む。そうすることで自分へと真上から迫っていた拳の軌道を強制的に変更させ、ドゥキエルのバランスを奪ったのだ
「良い案だけど残念。僕には通用しないよ」
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