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「き、貴様…どういうことだ?何故エレナは生きている?国は燃やしていないのか?」
「まだ、余に質問するか、この犯罪者め。まあいい教えてやろう。余の妻となったエレナからの進言だ…まったく女というのは怖いな?自分の命とお前の命を天秤に掛けたら一切抵抗をしなくなったぞ。はっはっは!!」
訳が分からない…
分かることはただ一つ…
エレナに裏切られたということだ
「あ、あ…あああああああああああ」
声にならぬ呻き声を上げて俯くカイザーの前で皇帝は手のひらを天へとかざす
手に光が集まっていく。その光は神々しいと言う他なく少しずつ集まり形を成していく。カイザーは俯いているため確認できていないが皇帝の手には大きな槍が握られている。それを見ている国民たちから歓声、驚きの声があがる
「余に感謝しろ!大罪人!帝国の国宝にして【神器:グンニグル】で貴様の命を絶ってやる!光栄に思え!!」
カイザーに抵抗するすべも、力も、気力もない。グンニグルすら見る事なく、愛するエレナを見ることなく、ただただこの世を恨みながらその命の炎を絶やしたのだった
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