第22章-真実と別れ-

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迫り来るマサヨシは、背負っていた2m近い大剣を引き抜いて魔力を込める。何の能力が発動するか分からないが、このまま行けば一般人であるミネロさんを巻き込むことになるのは間違いないだろう。そんなことすら分からない程になっている 「自分の正義を貫けぬ者が、正義を語る資格など無い!!!」 魔境武装によって全身を漆黒の鎧で包み込まれたカイザーの身体能力は、飛躍的に上昇する。大剣を振りかぶったマサヨシの腕を掴み、振り降ろせなくすると脚を払って転ばせる 腰から落ちるようにして強打したマサヨシは、大剣を手放して仰向けに寝そべってしまった 「…迷いのある攻撃など喰らわん。正義を語るなら、迷うな。そして、貫け…」 カイザーは魔境武装を解除すると倒れこんでいるマサヨシの前に座り込む。今ここでこの勇者を殺しておくことは、今後の魔王軍にとって有利になることは分かっている。しかし、カイザーはマサヨシを殺めるきにはならなかった 「貴様も皇帝の傲慢による…俺と同じ哀れな被害者だ」 「あなたは…魔王なのではないのですか…あなたの正義とは一体…」
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