第22章-真実と別れ-

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【魔王城~side~】 「予想外の事態ですわね…」 魔王、魔族、魔物の拠点となった共和国の城の一室でアレニエはため息をつく。その表情はいつもと変わらぬ冷静そのものだが、何か焦りを含んでいるようにも見える 「ドゥキエルどん…」 同室にて一連の流れを見ていたノーデルの表情は暗い。ノーデルにとってのドゥキエルとは兄貴的存在であり、ドゥキエルの魔力探知能力を学ぼうとノーデルは自ら頼み込んで修行を行ってもらっていたらしい 「うっ、ぐ…ドゥキエルどん…あのお強いお方が…う、っぐ…まさか死ぬはずないでやんす…うぅぅ…」 魔族によってもここに対する思い入れ、感情表現には違いがあるようでノーデルは、涙を流し、俯いてしまった。それに対してアレニエは冷静に今後のことを考える (今回は、ポーレライを消すことが出来たようですし、魔王軍にとっては戦力の低下よりも魔王軍の情報の消滅の方が、むしろプラスに働いたと言ってもいいですわ…。レオニール様を失わなかったのが大きいですわね。これでアーサー王を含む王国幹部が敏感になれば、次の皇帝の行動内容によっては、【王国・魔国同盟】と帝国の戦争もありえますわね…両者で潰し合いをしてくれるのは好都合ですわね…)
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