第23章-正義とマサヨシ-

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マサヨシの頭の中では、尋常ではない速度で一手目の出方を模索している 自分の行うことのできる技を頭の中でイメージして、見た目以外の情報の無い阿修羅との戦闘をシミュレーションしていく 相対する阿修羅はその眼をマサヨシに向けてはいるが、感情を読み取ることは不可能…置物なのかと思う程に動きも音もない マサヨシの汗が地面に落ちていく音だけが、ほんの小さな音なのに、爆音に聞こえる 額に溜まった汗は、重力に負けてマサヨシの皮膚を滑り降りていく 伝ってきた汗が右目のまつ毛に触れて、一瞬…ほんとに一瞬…時間にすれば0.2秒… マサヨシは瞬きをした 眼を開けると阿修羅の顔が30cm程の距離に出現した 「うああっ!!??」
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