第24章-心の火-

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「うぐあっ!!」 瓦礫へと衝突したロクスは苦痛の声を上げる。貫通された右肩からは多量の流血が見られ、血溜まりを作る 一方、手首を切り落とされたオモカゲは冷静に再生能力を駆使して、血を止めると自分の切り落とされた右手を拾い上げている。痛くないわけではないが、オモカゲにとってこういった怪我は初めてではない。拾い上げた右手を元あった場所に持っていくと再生能力で接合を始める 多少傷を負おうが、魔族、魔物にとって相打ちは戦局を有利に進めることのできる手段である。自分より上の相手ならば肉を切らせて骨を断つ…この相打ちと再生能力のコンボは有効的である しかし、これを行うと言うことはそれだけの差があると認めることになる。プライドの高い魔族、魔物はこの戦略を取らない者もいるだろう まあ、オモカゲはそんなことを気にするタイプではない 自分のプライドなど微塵も気にせず、魔王軍の…いや、魔王の勝利にのみ全力を尽くす。それがオモカゲである
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