第25章-ドワーフ族-

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10体のギリメカラ全てに風穴が空いた 臓器を巻き散らかすようにして絶命したギリメカラ達は、数歩彷徨うように歩き、そのまま地面へと倒れこんでしまった 崩れ落ちたギリメカラ達からオモカゲが目を離そうとしたとき、鉱山地帯の岩陰から数体の新たな魔物が姿を見せる。人間台の大きさに二足歩行の魔物…見た目で明らかに人間と違うのは真っ赤な身体と、口に生えた刺々しい多くの牙だろう それは死したギリメカラ達に素早く近づくと、散らばった臓器、血肉を拾い上げて口へと運んでいく 「なんじゃ、この醜い魔物は…」 「そもそも魔物なのだろうか…見た目は異形と言えど人間に近い気がする。これも帝国の闇の産物なのか…」 ギリメカラを喰らう人型の魔物は、帝国の研究者や上層部で【ヴェーダラ】と呼ばれている。正確には魔物ではなく人間であり、新薬や新兵器の実験に使われた人間のなれの果てである。もはや自我は無く、あるのは欲望のみ…死ぬまで己の欲望を満たすためだけに動き続ける
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