第25章-ドワーフ族-

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「ちょっとオラに見せてくれ」 ビットはまるで卵でも手に取るかのように優しく村影をオモカゲの手から借り受けると、ゆっくりと鞘から引き抜いていく。露わになる村影の刀身は漆黒の闇色に染まっており、反射してビットの顔をその身に映す 「やっぱり見事な業物だ…。固有能力は、【魔力吸引】…これは間違いなく村雨の能力だ」 ビットの言葉にハイリア、オモカゲが同時に驚く。普通なら生き物のステータスは見えない。装備についている固有の能力など装備しなければ魔王にすら見ることはできないのだ。装備して初めて装備した者の能力に武器防具の固有の能力が付加されるのだから… 「ドワーフには、そういった能力もあるのか…。さすが鍛冶に特化した種族じゃな」 「ん?ああ…オラ達にとって普通のことだから気にしたことなかったけど、他の種族にとっては驚くことなのか。まあ、武器防具の能力が見えたところであまり活用はできないけどな」 ドワーフは皇帝のカモにされているのだろう。鍛冶と装備の能力の見える能力を利用されて帝国の武器の作成を強いられている。戦闘における能力は低いため、周囲に魔物を配置されて動けない…
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