第26章-四帝将-

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次に言葉を発した女騎士は【狂咲の薔薇】の二つ名を持つラメシアだ 細く綺麗な曲線を描く体を包んでいるのは、薔薇を思わせる紅い鎧。所々に薔薇の彫刻が掘られていることから本人も二つ名を気に入っているのかもしれない。そして、鎧と同じく紅く細長い剣…しかし、こちらは薔薇というよりも血を思わせる赤だ。眼は、綺麗で透き通った緑色に輝いている 彼女の二つ名である【狂咲の薔薇】は、彼女の戦場であの戦闘スタイルに起因しているのだろう 普段は長身でスタイルも良く、顔も綺麗な女性で、口調もおしとやかだ しかし、戦場での彼女は違う…血に飢え、その細い剣で自分よりもデカく、太い戦士たちを切裂いていく。四帝将でありながら、帝国騎士団の一番槍として真っ先に敵の懐に飛び込んでいく彼女の身体は、敵の返り血によって紅い鎧を更に真っ赤に染め上げるのだ そこから来たのが【狂咲の薔薇】である この顔と見た目で狂ったように剣を振るって、敵を殺しては笑うのだ、敵にも味方にも狂人だと思わせる 四帝将としては珍しく、最下級の団員階級10級から四帝将まで這い上がった猛者である
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