第26章-四帝将-

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「馬鹿言うな!相手は前四帝将の一人だぞ!…大体ラメシア様が逃がさなければ、こんなことにはならなかった。まあ降格はあるかもしれないけどな!」 恐怖を拭うように、死にそうなほど恐怖に浸っている自分に言い聞かせるように発言する彼の声は叫び声にも聞こえるほどに大きい。帝国において敗走とはそれだけ大きな意味を持っているのだ。ましてや帝国でも四帝将の下に位置する上級騎士である師団長ともなればその責任は大きい 今までだって多くの師団長、団長、団員があの皇帝によって殺されるところを見てきた。負けて帰って生きている者などいない その為、小国や連合軍などに負けた団長、師団長クラスの者達は戦場から帰ってくる際に自殺。または、逃亡を図るのだ。まあ、逃亡して生きている者も皆無なのだが… 「今回はさすがの殺戮も許してくれるはずだ!相手が悪すぎる!あんなのに勝てるのは四帝将くらいだろっがあ!!??ぐあああああ!!」 突如として6番の師団長の腕が肘から、まるで熟れ過ぎた果実が地面に落ちるようにしてもぎ取れた。不可解な出来事に周囲の団員達は状況を理解できないようだが、7番の師団長の顔色は見る見るうちに悪くなっていく 「だめでしゅよ。皇帝しゃまを殺戮なんて呼んだら…」
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