第26章-四帝将-

19/39

33978人が本棚に入れています
本棚に追加
/1840ページ
2人は己の扱う武器を手にする。6番は剣を、7番は双剣だ。そこらにいる騎士では手にすることはできないような代物であることは見た瞬間に分かるだろう。良く磨かれており、刃こぼれもない、新品同様を保っている。武器には使い手の心が現れる…この二人も師団長であり続けるために武器を磨き、己を磨いてきたのだろう 「綺麗なキンピカでしゅね…」 踏み込んでいった7番の双剣の片方がミラージュに触れた瞬間に腐った。金属なのだから錆びたではないのかと思うかもしれないが…腐ったのだ。綺麗な光沢は一瞬で消え去り、あるのはくすんだ色の物体だ 腐は侵食する 持っていた腕も腐り、そして地面へと落ちたのだ、最早悲鳴を上げる暇すらない。痛みもないのかもしれない 「でも、簡単に腐っちゃったでしゅね」 ポンとミラージュが7番の頭に手を置いた。髪は枯れ果て抜け落ちる、皮膚は爛れて剥がれ落ちる、侵食する腐は眼球、歯、肉、骨…全てを腐らせていった。数秒の内に崩れ落ちた物体は数秒前まで人間だったという事実すら疑いたくなる程の有様だ
/1840ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33978人が本棚に入れています
本棚に追加