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スカートにしわが付かないように気を付けつつそっと腰を下ろすと、瞬間、お尻がクッションに軽く埋もれて、
「ゎ……っ!」
その際、危うく崩しかけた体勢を、咄嗟に背後の床へと両手を付く事で立て直しながらも、同時にバランスを取るために両足を大きく開いてしまい……。
瞬間的に、俺はとても恥ずかしい格好をとってしまった。
「?……」
直後、俺がじたばたして立てた音に気が付いたのか、悪いタイミングでエルがこちらを振り向いてしまう。
はっと息を呑んだ。
「…………っ」
「…………」
……刹那(せつな)の視線の交わりを経た後に、彼女の深紫色の眼差しが一時的に強調される形になってしまっているこちらの胸元やスカートの中へと確実に突き刺さり…………。
バッ!
堪(たま)らずに、俺はバネ仕掛けの人形よろしく弾かれたように居住まいを正した。
ちょこんと、今度は毛玉クッションの上に正座で座り直して、両手でスカートの裾をぎゅっと握る。
内心で渦を巻く恐慌と羞恥と自己嫌悪の感情を必死に押さえつけつつ、伏し目がちにエルの様子を窺う。
大きな不安を抱きながら、恐る恐る見やった彼女は……。
……けれど、俺の心配とは裏腹に、再びこちらに背を向けて片づけを再開していた。
(……あれ?)
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