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(……そりゃ気になるだろ)
夜中に女子寮の壁を這いずり回る不審者を目撃しておいて、逆に気にならない人なんているのだろうか? ……って、そういえばジャンは例外か。
「はぁ……」
密かにため息をついた俺は、そのまま無言で通信術式に供給していた自分の魔力をゆっくりと遮断。
『まぁとにかく、僕の方も仕事が一区切りついたところだし、明日は一日だけキミ達の方に顔を出……』
徐々に尻すぼみになっていくジャンの声を適当な調子で聞き流してから、俺は、最終的には魔力の切れた通信術式を無言で上着の内ポケットへとしまったのだった。
ひとまず必要な連絡を終わらせた俺は、その後、エルと一緒に簡単な夕食を作って食べてから、彼女、自分の順番で入浴も済ませた。
入浴の際、着替えを持っていなかった俺は少々焦ったものの、それもエルが貸してくれた寝巻きのおかげで事なきを得た。
……けれど下着に関しては、上は就寝時にはつけないので大丈夫だったが…………。
流石に、パンツなどは彼女のものを借りて着用する事は憚(はばか)られ、特別に洗濯させてもらった自分のものを乾かして穿く事になったのだが、
「…………」
肝心の自分のパンツが穿けるようになるまで、どういうアレなのか俺は裸の上にシャツ一枚の姿で待つ事になってしまい……。
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