4人が本棚に入れています
本棚に追加
/75ページ
それから約一時間、集会は終了した。
集まっていたレジスタンスのメンバー達はそれぞれが住処にしている場所へと帰っていく。
集会場所であった広間にはジャンクと他数名の男女が残る。
おそらく集会で疲れたであろうジャンクは近くの瓦礫に腰をかけ、吹き抜けになった天上を見上げ空を眺めていた。
そろそろ夕暮れだ。茜色に染まり始めた空から覗く光がその数名を寂しく照らす。
「ねぇジャンク」
そんなジャンクに声をかけたのは幼馴染であり、女である。
リリィ・ホーリス。
彼女はジャンクの側の瓦礫に腰かけると。
同じく空を見上げ話だす。
「フラッド、どうしちゃったのかな。きっとなにか事情があるんだよ。私は、裏切ったんじゃないってそう思ってる」
ジャンクは目線を空からリリィに向け、話だす。
「お前は、あの場面にいなかったからな。フラッドはな本当にまっすぐな目で俺について行けないと言ったんだ。あれは嘘とか戸惑いとか一切ない目だった」
最初のコメントを投稿しよう!