優しい渚真琴と──

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「え、な、なに?瑠衣、おまえ同性愛者だったのか?」 「勘違いしないで、めんどくさいな。たまたまテレビでやってたのを観てただけ」 もし、俺が同性愛者だったとしても、ナギには関係無いことじゃないか。 なんでそんな、焦ったような……。 いや、でも… そういうものなのかな。 幼なじみが同性愛者だったら。 でも、もしナギがそうだったとしても別に俺は…俺に被害が無きゃ気にしない。 「なんだ…脅かすなよ」 脱力したように、ナギは俺の隣に腰を下ろした。 「勝手に驚いたんだろ」 ガリ─ と、アイスを噛む。 その音に反応してか、ナギは俺の手に持っているアイスを見た。 「良いの持ってるな」 「母さんがくれた」 「美味い…?」 「風呂上がりだから格別。……ン」 凄い欲しそうに見てくるから、ナギにアイスを向ける。 そしたら、ナギは嬉しそうにアイスを食べて見せた。 一口。 大きな一口で、 ガリッ── と。 「食べ過ぎ」 「ん、わ、わり」 まあ、ナギだから良いけど…。 その後に、直ぐ溶けそうになるから、直ぐに食べた。 なぜか、ずっとナギに見られている。 怖い。 めんどくさいな。 「……なに」 「いや?」 いや?じゃないでしょ。 「そうやってずっと見られてると、気持ち悪いんだけど」 そうすれば、ようやくと言った感じに、ナギは俺から目を逸らして。 あぁ、ほんとう。 なんでこんなにナギはめんどくさいんだろ。 「……めんどくさいなぁ」 ボソッと口にすれば、ナギはいつも反応する。 「本当、面倒くさがりだよな、おまえ」 と。 毎度同じ言葉を返してくる。 「ウン、そーだね」 と、俺も同じ言葉を返す。
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