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何者かはわからないが、
高貴な霊体にちがいない。
「 失礼のないように、
お迎えしなければならないわ‥‥」
多神子は祈祷をはじめた。
すると、鑑定部屋から あかりの声がした。
「 タミおばちゃん、何か光ってる!! 」
鑑定部屋に行くと、
窓際のテーブルに置いてあるスマホから
青白い光が放たれていた。
その光の粒子が集まり、
人型のようになっていった。
すると真っ白な浄衣をまとった、
優美な男性が現れた。
片手には、宝珠を持っている。
浄衣をまとっていることからして、祈祷、占術、
などの神職に就いていた方に違いない。
それに 暖かい白銀のオーラが
並々ならぬ霊力を物語っている。
多神子は おったまげていた。
普通、霊体は自分の波動に同調しやすい
霊能力者のもとに降りてくる。
霊能力者そのものが、
アンテナのような役割をするからだ。
多神子ほどの霊能力があれば、
どんな霊体の波動にも同調できる。
それなのに、である。
この霊体は、スマホの中から現れたではないか!!
「 違うだろ!! 」と突っ込みたくなるほど
実におったまげる現象である。
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