第4章 陰陽師

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悠之丞は続けた。 「 私はこの度、 天界での1000年にも及ぶ修行が認められ、 神上がりを果たすこととなりました。 神界へと行くためには、 今まで培ってきた力を置いてゆかねばなりません。 そこで、この良い機会に  私の陰陽の力を そなたへ渡したいのです。 子孫であればこそ、 私の力を無駄にすることなく、 自分の未来と 自分を取り巻く周囲の人たちのために 活用してくれると信じております。 受け取ってくれますね? 」 「 あかりちゃん、心配することないわ。 ご先祖さまが、せっかくこう仰っているのだから、 力を波動として、 あなたの魂に浸透させましょう。 浸透させた力を使うには、 それなりの訓練が必要よ。 いきなり 見えないはずの者が見えたり、 式神を操ることが出来たりするわけではないの。 だから、怖がらないでおばちゃんに任せてみて。 それに、眠っている本来持っている力にも  いい刺激になるかもしれないわ。  目覚めちゃったりしてね! 」 そういう施術は多神子の得意分野にして真骨頂だ。  「おばちゃんがそういうなら‥‥ 」 「それに、そこの巫女殿、 私の神上がりの儀も 一緒にとりおこなってくれませんか?。 そののち、 宝珠の封印を解き放ち 《孔羽》を子孫の守護存在に するのが良いでしょう 」 「あらまあ!  なんて忙しいの! 巫女ではないのですけど、 こうなったら精一杯 努めさせていただきますわ。  腕の見せ所というやつですね 」
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