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2・守護霊さま
守護霊というのは、誰にでもいるものらしい。
御先祖様とかが守護につくのが一般的だと考えられている。
まれに、守護霊がいない人もいるかもしれないが、
普通は、一人につき一柱(神様は一柱と数える)が平均なのだそうだ。
あかりは、自分の守護霊様がどんな人なのかとても興味があった。
それというのも、みさとは自分の守護存在と会話をしているらしかった
からだ。
みさとには数十名の守護存在の方々がいて、その代表格がご先祖様の
武家の姫君なのだそうだ。
みさとは「姫ちゃん」と呼んでいる。
その姫ちゃんの口調が、みさとにうつるので、みさとはあかりを
「姉さま」と呼ぶ。
あかりは聞いてみたことがある。
「お姉ちゃんの守護霊さんって誰だかわかる?」
「いっぱいいるよ 」
「じゃあね、一番目立つ人はどんな人?」
「龍の人」
「えっ?…。それって龍なのか人なのかどっち?」
「いつもはオジサンで、時々龍になる人。(たつしん)??
名前は(たつしん)って言ってるよ 」
「ふ~ん。 龍神様かな、もしかして… 」
みさとの話では、よくわからないが、幼いので無理もない。
「私にも見えたらいいのに… 」とあかりは思う。
もちろん、幽霊だとかオバケのようなものの姿を見たり、声が聞こえたり
するのは、気持ち悪いので嫌だが、守護霊となると別である。
日頃から自分の事を護ってくださる存在であるからして、何か吉報とか、
注意する事とかあったら、直接聞きたいと思う。
もしかしたら、「東南の方角にて、宝くじを求めよ 」とか金運のチャンスを
教えてくれるかもしれないじゃない。
なんて、不純な動機の都合のよい事を考えてみたりする。
それというのも、あかりはスマホ、もしくは iPhone が欲しかった。
何とかして、お金を貯める方法はないものか…と、常日頃から考えているのだ。
まだ未成年だし、月々の通話料の事を考えると、親の承諾なしには買えない。
高校生のあかりにとって、必需品という訳でもない。
ガラケーで充分だと親は言うだろう。
でも、何故だかスマホを買わなければ……という焦りにも似た気持ちが、
あるのだ。
ドラえもんみたいな守護霊様いたらいいのに…。
「うじうじ考えててもしょうがない。
お母さんに相談してみようっと 」
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