第2章 新城多神子

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鑑定師、新城多神子(しんじょうたみこ)、  75歳 独身。 代々巫女の家系である、新城家の次女として生まれ、 18歳でイギリスに留学する。 イギリスの鑑定師を養成する学校で学びながら、 その霊能力を生かし、人々の相談にのったり、 不思議な事件の解決に一役かったりしていた。 イギリスでの多神子の評価は高く、 「現代の魔女」と異名を取るほどであったが、 鑑定依頼がひっきりなしにあったため、 体調を壊して帰国するのである。 そしてある時 鑑定師会の依頼により、 日本のとある龍脈を調査していた時に、 その龍脈上に位置する神社の神主、 神宮寺宗徳と出会った。 この神社の裏手には、小さな祠(ほこら)があり、 その昔 龍神が祀られていたらしいのだ。 すっかりこの地が気に入った多神子は、 神主に自分の姪の恵を紹介して縁結びをする。 そして、ちゃっかり自分も近くに土地を求め、 家を建て、越してきたのである。 なので、 宗徳はこの「多神子おばちゃん」に頭があがらない。 それは自分と妻との縁を結んでくれたから と言う理由だけではない。 鑑定師としての才能、 実績を尊敬しているからなのだ。
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