第1章

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とある女性の決意③  時が経つほど笑顔も増え、子供達も成長していった。剣術や芸術を嗜み 、男性らしく女性らしく育っていく子供達。  ミレイだけがまだまだ幼いまま、それでも必死に生きている。  何かある毎に霊廟に訪れて報告をする習慣がついた。それを真似てか子供達も様々な報告をしているらしい。  この間など私の娘が婚約報告に来ていて、思わず隠れてしまった。本当はアグレスと結婚したかったらしい。婚約者の国はどんなところかしらと楽しげに話していた。   皆の心の中に貴女が生きている。涙がこぼれた。  ただ、一番貴女に似ているミレイの命の灯火がだんだん小さくなっていく。  お願いだから連れていかないで。
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