第1章

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国王の企み②  自分は一般庶民だと言いながら、王族に向かって自分の意見をはっきり言う。  時には魔力も飛んで来る。  弟から話を聞いた時は興味を引かれた。本人に会って容姿に驚いたが、自分の甥が飛ばされたのを見た時程ではない。しかも初めてではなかったらしい。  笑いが止まらなかった。  自分の死を覚悟した時、流れてきた力の優しかったこと。あれが彼の本質なんだろう。薬は凄まじくまずかったが……。    高価な魔法具に薬効高い薬草での長期間に渡る治療の対価は、生活用品と食料の物々交換。ありえない。  今までの価格と照らし合わせて払い足りない分は積み立ててある。余裕で屋敷が建つな。領地もつけれる。  いっそのこと爵位を贈ろうか。  命を助けてもらった礼が生活用品等ではこの国の王として沽券に関わる。
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