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花畑王子の懺悔⑤
披露宴の前にもう一度、私の本心を伝えなければ。妻を迎えるが私の愛情を疑わず受け入れて欲しい。
結果、ミズキ殿からは強烈な拒絶と説教を受け、陛下からは王族として認めないと言われ、何よりも父上からの一言が痛かった。
母上の墓前に立つことを禁じられた。
母を悲しませるなと。
ミズキ殿と出会う前の自分の目標は、自慢の両親の様な夫婦になりたい。
陛下の様な国王となる。
今の自分は?
部屋に戻ると幼なじみでもあり側近でもある友から、妻の様子を聞いた。
晴れ姿を誉めるでもなく義務的に式を済ませ、さっさとミズキ殿の所へ去ってしまった夫に対して傷付き、しかし妃として周囲の者にも気遣い、気丈に振る舞っていたと。
今のお前は、そんな彼女に対して相応しい男なのか?
静かに問われた。答えれなかった。
描いていた未来の自分。
現実の自分は、あまりにも浅ましいものだった。
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