第1章

91/105
前へ
/105ページ
次へ
花畑王子の懺悔⑦  披露宴直前にもう1人の母上から、先程の情けない自分とのやり取りを大笑いと共に暴露された。冷静になった状態で、第三者の目線で語られた状況は本当に情けなく呆れるもので。  穴があったら入りたい。掘っても良いだろうか。やっと妻が笑ってくれたからいいんだが。  披露宴もその後の貴族達との茶会も一通り済んだ頃、父上からお許しをもらい母上の墓前に二人で立った。 「神には申し訳ないが、あの時の誓いは意味がない。代わりに母上に立ち会って頂き、もう一度心から誓おう。  私は貴女を妻として愛し、貴女と国民を生涯支え、守ることを此処に誓います。  私と共に、国の為に生きて欲しい」  跪き、妻の愛と人生を乞う。  答えは素晴らしい笑顔と共に。  思い込みの激しい、でもある意味まっすぐな性格の人です。能力はあるので奥さんと部下さんがしっかり舵取りしたら、名君は無理だろうけど無難にいい国王になるんじゃないかな?
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3701人が本棚に入れています
本棚に追加