第1章

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好きな子には……④ 「やれやれ。ルイザも大変だ、ロットは我が強いけなぁ」 「元気なんはええだけどなぁ」  こっちは内職開始です。なるべく子供達で解決するように手は出さない方針。頼ってきたら別だけど。俺は職業柄どうしても口を出したくなっちゃう。  でも我慢です。  その日は解散。どうなったか後日聞こう。  と思ってたんだけど、2日後ロットが訪ねてきました。しゅーんとして。 「みっちゃん。これ、綺麗にならん?」  手にはオレンジ色のリボン。汚れてよれよれのリボンでした。 「どうしたの、これ?」 「汚れたから洗った。でも落ちない所あるし、しわしわになった……直らん?」  聞けば、あの後も怒られて父親にも怒られて謝りに行ったけど口をきいてくれない。仕舞いには会ってくれなくなったと。リボンを綺麗にして謝りたいとのことでした。  
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