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「なーにしてんの?」
そういえば、昴がこっちへ来てることを忘れてた。
「ああ、ちょっと物思いにふけてただけだ」
「ふぅーん。じゃあ、何でこの恋愛漫画とかおなじみの場所と時間に僕を呼んだのさ。言いたいことって何?まさかこのまま王道パターンで告白とか!?」
「その、まさかだ。好きだ。昴」
沈黙。
…直球過ぎたかな。あいつうつむいてるし。
「もう一度言う。俺は昴のことが好きだ。別に嫌なら断ってくれていい。ただあまりにも心って奴がもやもやしてたからそれを晴らしたくて言ったんだ。……お願いだなんかいって――」
昴の顔が上がった瞬間。俺は戦慄した。
昴は―――笑っていたのだ。
これ以上ない満面の笑みを顔に貼りつけてこれ以上ない幸せそうな顔で。
そして口が開く―――
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