9月16日~9月22日

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9月16日。やっと昨日の夜行バスで仙台に帰ってきた。 母を失った淋しさは薄れ、主人と会えない寂しさが膨らんできた。 電気をつけないと暗く感じる時間帯になると、いろいろ考える。 いつまでこんな行ったり来たりの生活が続くのか。 いつになったら元の生活に戻れるのか。 まだ子どもがいいひんし、仕事をしてないからこそ、できる今の生活。 かと言って、夜行バスやから新幹線に比べたら安いとはいえ、片道1万円。決して安くはない。 こうなることも覚悟の上で結婚したと言われればそれまでかもしれへん。 せめて一人っ子じゃなければとも思ったが、仮に一人っ子じゃなかったとしても、 滋賀にいる方の兄弟は仕事があるかもしれない。 そうなると休んでばかりもいられない。 やっぱり動けるのは私しかいない。 なんで生きてるとこうも辛いことばかり起きてくるのかとさえ思えてくる。 ばあちゃんがいいひんかったら、今頃元の生活に戻れてるんかな…。 でも今死なれるのはもっと困る。 主人も仕事の担当の部署が変わったばかりで、簡単には休めない。 母親を送ったばかりで、ばあちゃんまで送れるような精神状態までまだ戻ってない。 父にとっては母親に当たるんやからもっと辛いはず。 それこそ精神崩壊と言っても過言じゃないはず。 そんな状態にも関わらず、お母さんみたいに死んだ方がマシやと繰り返すばあちゃんは何を考えてるのか。 息子がかわいいなら、生命いっぱい生きてみろ!! 高い金、旦那に払わせて、ばあちゃんの死んだ方がマシなんて言葉聞きに帰ってるんじゃない。 何もかも放り出して、仙台の街に引きこもっていたい。 何かと理由をつけて、二ヶ月くらい仙台にいたい。 こういう事態を予測して、母の姉である伯母は、遠距離結婚を反対していた。 でも私は、そんなことよりも今の旦那を選んだ。 まさかこんな事態がこんなにも早く訪れるなんて予測すらしていなかった。 亡くなった母を、なんでばあちゃんを置いて先に死んだと責めても仕方ない。 何と言っても、現実からは逃れようがない。 全て投げ出してしまえたらどんなに楽か。 早く元の生活に戻りたい。 いくら若いとはいえ、1週間おきの生活は精神的にも肉体的にも辛い。 早く元の生活に戻りたい。
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