第1章

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最近よく耳にする、言葉。 双子ルック。 双子じゃないのに、双子。 洋服を揃えて、髪型も一緒。 しまいにはメイクまで。 彼女と私は好みが全て一緒。 「ホントに理世と穂乃ってそっくり。 パッと見どっちだかわかんないよ」 その声に理世と私はお互いの顔を見つめあったあと、笑った。 学校のみんなは知らないけど、すっぴんは似てない。 黒目が大きくて、たれ目の理世に近づけるために私は黒目の上を少し太く、目尻を垂らしてアイラインを引いている。 少しでも、理世に。 できれば、そっくりに。 もっと、もっと。 私の望みは尽きない。
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