第1章

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いろんな事があった後、僕は吸血鬼になった。 特に後悔はしていない。 けれど、この後、いった言葉には後悔していた。 『じゃあ、僕の所に泊まれば。』 僕は泊まる所が、無いと言っていたエレナに、そう言ってしまったのだ。 その言葉に偽りがあった訳じゃない。 ただ、その後のエレナの言葉を、聞いていなかったからだった。 『観光するつもりだったので、ホテルを借りようと思っていたんです。』 その言葉を聞いたのは、僕の部屋についてからだった。 唖然としてしまった。膝の力が抜け、床に手を突いてしまった。 『どうしたんですか。優一さん?』 エレナの自覚症状なしに、心配そうに駆け寄ってきた。 『大丈夫だよ。』 今に始まったことじゃないから、気にしたら敗けだ。 気を取り直して立ち上がった。 『エレナ疲れているだろうから、先に風呂に入ってくれ。』 正直、僕もクタクタだったけど、エレナを、先に休ませてあげたい気持ちが大きかった。 『…あ、はい!』 少しエレナの声が跳ね上がった気がしたのは、気のせいだろうか。 『風呂場はすくそこだから。』 指を指して案内する。 そのまま、エレナは風呂に向かった。 『お先に失礼します。』 僕の部屋は1ルームで、脱衣場所などは、付いておらず、服を脱ぐ場所がなかった。 エレナはその事を確認すると、風呂の前で服を脱ぎ出した。 『なにやってんの!!?』 僕は顔が紅潮していく。 キョトンとした顔で、僕を見つめている下着姿のエレナ。 『どうかしましたか。』 明らかに分かっていない。 チクショウ何で、僕だけどぎまぎしなきゃいけないんだ。 『普通、男の前では肌をみせないだろ。』 僕の言葉にエレナは首を傾げた。 『優一さんは、私の伴侶ですから平気ですよ。』 ニッコリ笑った。とても、可愛くみえた。 エレナの身体は、とても綺麗だ。無駄なところに肉がなく、必要なところに肉がある感じた。 少女の可愛らしさ、無邪気さと大人の色気、妖艶さを合わせたような女の子に感じる。 ってなに考えているんだ僕は。
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