第1章

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『は、早く風呂に入ってくれ。』 つい、叫んでしまった。 『はい。』 エレナはビクッ肩を震わせ、そそくさと風呂に入っていく。 はぁ、僕は、何をしているのだろうか…。 エレナの肢体は、ボクの脳裏に焼き付いてしまった。 目を瞑って首を振り、それを振り払おうとした。 けれど、振り払うおとすればするほど、それは強く焼き付いていた。 『くそっ。』 吐き捨てるように呟いて、ベットに腰かけた。 『これじゃあ、僕は…』 誘っているみたいじゃないか。 ため息をつき、ベットに横になった。 風呂場からシャワー音が響く。 独り暮らしのため、そんな音が部屋中に響くことを今知った。 そして、その音は否応なしにエレナの肢体を想像させる。 『ヤバい。』 思考がループしている。 考えない、考えないゾ。 『あの、優一さん。お洋服ありませんか?着替えを持っていなくて。』 エレナが風呂場から、顔だけだして声をかけてくれた。 『ほら』 僕は、ベットから身体を起こし、クローゼットの中からシャツを渡した。 エレナの髪の毛が濡れている。 髪の毛の間から、エレナのうなじが見え隠れする。 …なんだろう…心臓がドクドクいってる。 …エレナのうなじに噛みつきたい。 そして、血を吸いたい。
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