第1章

6/6
前へ
/6ページ
次へ
眠たい気持ちが何処かに行ってしまった。 久しぶりに見た温かい食事だ。 早く食べたい。 『食って良いの?』 僕は席に座るなりエレナに聞いていた。 聞くだけでなく、手も出していた。 『どうぞ。』 と、エレナの返しが来たときには、焼き魚をほほ張り、ご飯をかき込んでいた。 『うまっ。』 味加減が絶妙だった。 好みの味だ。 玉子焼きは…だし巻きになってる。 ヤバイ、これは、良いお嫁さんに成りそう…。 何を考えているんだ僕は…。 美味しいご飯を食べていたらいつの間にか、僕のオカズが綺麗に無くなっていた。 えっと、エレナ食べた? いや、僕が食べたのか…。 マナーの悪い迷い箸をしていると 『私の分も食べますか?』 エレナの焼き魚が僕の前に来た。 『良いの?』 こんな美味しいものだされてしまったら、遠慮何てしません。 エレナの焼き魚を啄む。 『こっちもどうですか?』 来たのは、だし巻き玉子だ。 『ご馳走様。旨かった。』 エレナの分も僕がたいらげ、お腹一杯になった。 『お粗末様です。』 手際よく食器を、片付けているエレナ。 なんで、こんなに料理が出来るのか、凄く疑問だけと、学校に行く時間だ。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加