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Episode2 天使の夢と目覚め
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放課後――――
バンッ
終わりのホームルームが終わった後、桃花は購買部で注文していた学園指定のローファーを受け取りに行き、早足で3階へ駆け上がるとヴィーナスの部屋のドアを勢いよく開けた。
「石野さん、どうぞ?」
「城戸さん」
部屋には璃杏と海吏がいた。
「彩は委員会の仕事みたい。座って?」
璃杏はノックもせずにいきなり入ってきた桃花にさほど驚くこともなく
入ってすぐの所にあるソファに座って本を読んでいた。
「私、今日は早く帰らないといけないから手短に訊くわ」
「何のお話?」
「今日のペアクジの事よ」
「・・・お察しの通りアレは私のアイディアよ?」
やっぱり!!
私と成宮が最後だったから、中身が全部“7”の箱を引かせたんだ。
「今日は成宮くん授業全て受けて帰ったわね。石野さんのお陰よ?ありがとう」
璃杏は相変わらず柔らかい表情で微笑んだ。
ああ・・・やっぱり可愛いっ
これが時々豹変するなんて考えられないっ!
「・・・それはどうも」
だって私の秘密握られちゃってるんだもの。
従うしかないじゃん・・・
「ペアクジでペアになるとこれから体育祭までは何かと一緒に行動する事にな
るの。これなら学校で成宮くんと話しても違和感ないでしょ?」
まあ確かに。
ペアだし体育祭で頑張ってもらわなきゃいけないから練習サボらないように学校でも話しかけられる。
皆に嫌がられてる渉と話すのはペアだからしょうがないって周りも納得するだろう・・・
「成宮くんって周りの生徒とは異質だし、大勢で騒ぐタイプじゃないでしょ?
友達もいないみたいだし・・・学校に来たいって思えるような友達が必要だと思
うの」
・・・小悪魔だって思ってたけど優しいとこあるんだな。
「皆怖がって彼に近づけないけど・・・石野さんは違うでしょ?」
「・・・怖いもの知らずって事?」
「私もよくわからないんだけど・・・彼、石野さんには打ち解けてるっていうか壁がない気がする」
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