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「私のこと、信頼してくれてるんですか!!!」
「というより、黒木がまだよくわかってないだけだがな」
「私より長くいるのになんでわからないんですか!!」
唇を尖らせて彼は反論する。
「相性ってもんがあるんだよ」
「相性.....って
それだけ、ですかねええええ??」
手にした枝豆を鞘から取り出そうとして遠くまで飛ばしてしまい慌てて転がる緑色の玉を追いかける上司の動揺っぷりを、冷やかに見つめていた。
まあ、確かにふわふわした感じの彼女に、怒鳴るのは、私もさすがにしづらいかも、
だけど、なんか、
全くもって女として見られてないし
気を使われてないってことに気づいちゃったんですけど~!!
「それに彼女はミスしないしな」
「うう!そこ痛いとこですね!」
「凡ミスの帝王だからな、佐藤は」
「....すみません」
「だが、佐藤は、どんな仕事を振っても、音を上げずに最後までやり切るところと、
間違えたときに、
ちゃんと謝罪を告げる素直さは、俺は買ってるがね」
彼の言葉に、瞬きをして事態を確認した。
「それ、本当ですか?」
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