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「あ、慰めようとおもって、誘ってくれたんですか?」
「そうだよ。もういいわ、帰る」
「終電ないんじゃないんですか?」
「.....ない。だがお前と一緒に朝まで過ごすぐらいなら、
ネットカフェにでも行ったほうがましだ」
上司が子供のようにダダをこね始めた。
すでに朝まで飲み放題コースを注文後だというのにだ。
ここは慌てて、彼の機嫌を直す作戦へと出る。
「....じゃあ、泣きますんで、付き合ってくださいよ。
女子一人で朝まで飲むなんて、
そんなおっさん化女子みたいな真似できないですから、
形上そこに、仏像みたいに、
座ってるだけでいいですから。ね、東雲リーダー?」
「...てめえ。本気であの男の前に差し出すぞ」
「わぁーーー!冗談です!冗談」
失敗した自分を呪ったが、さすがに上司も頭が冷えたのか、
立ち上がろうとした膝を再度、掘りごたつの中へと潜らせることにしたらしい。
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