小姓に詰め寄る姫

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「知ってどうするのです? お館様に関すること、そんなに知ってどうするのです? どこかの間者かと疑われますよ。」 「私には、なんの裏もありませんよ。 私には後ろ盾もなければ、実家もない。とりたててほしい子どもも兄弟もいない。 ただ私が強く欲するのは、お館様ただおひとり・・・。 お館様は、昨晩、光秀様と会われた後、お怒りになったとおっしゃったのは力丸さまではございませんか? 私の大好きなお館様を怒らせてしまう光秀様・・・。どうしても会いたいのです。」 「会ってどうするのです?」 「私の愛するお館様を困らせないで・・・と泣きつきますよ。」 と笑って優しくこちらを見つめる美加に、力丸も吹き出してしまった。
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