終章 新たなる蜜月の始まり

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 劉が貸し切っていた部屋だということも忘れて、僕と篠田は絡み合いながらキングサイズのベッドになだれ込んだ。 「ンッ……うぅ」  薄暗い部屋の中、僕と篠田の荒々しい息遣いと、いやらしい粘着質な水音が響いている。 「あんた、怪我……大丈夫なのか?」 「さぁな、こんなご馳走目の前にして怪我に構ってられるかよ」 「ほんとにあんたはケダモノだな……」  そう言いつつ、僕も人のことは言えなかった。篠田を受け入れ、何度も強請って淫乱な姿をさらけ出した。 「あっ……あぁ! し、篠田……好きだ」 「もう一回言ってみろよ」 「何度も言わせるなよ……好きだって……言ってるだろ」 「もう一回」  責め立てる篠田に応えるように、僕は篠田の背中に腕を回した。  お互いの身体がしっとりと汗ばんで肌と肌が張り付く。  ぬるりとした感触が汗なのか、もしかしたらまた傷口が開いて出血してしまっているのか、それすらももうどうでもいいくらいに激しくお互いを求めた。
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