ケダモノ刑事の甘い独白

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「篠田刑事、どうしたんです? なんだかお疲れみたいですけど……」 「欲求不満だ」 「そ、れは……大変ですね。例の窃盗事件も解決したことですし、今夜あたり早く帰ってあげたらどうですか?」  金山は何を考えているかわからないインテリ風情の捜査員だ。俺並みに洞察力も優れていて、劉に手錠をかけたのもこいつだ。 「帰れる時に帰ってあげたほうがいですよ」 「うるせぇな、わかったよ」  何度も帰るように促されてはいい加減鬱陶しくなってきた。  今のところ何も事件もなく平和だ。平和のうちにプライベートを満喫したってバチは当たらないだろうと、俺は職場を後にした。
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