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「朝比奈店長に誤解されてもいいの? 会社にだって影響が出ちゃうんじゃない?」
みどりの言葉がまるで悪魔の囁きのように聞こえてくる。
(そうだ……私のせいでアルチェスに何かあったら……朝比奈さんに迷惑がかかる)
(朝比奈さんのことが好き……だから私……)
(でもだめ! これだけは絶対に手放せない……)
(私……どうしたらいいの――?)
魔の手がするすると伸びてくる。紅美はどうすることもできないまま、身を縮めて目を固く閉じた――。
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