Secret 1 壊れゆく夢

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 皆本紅美 殿  辞令  あなたを、○○年○月○日付を持って本店デザイナー部勤務を命じます――  夢のまた夢だと思っていた栄転に、皆川紅美は本店に初出勤の途中、何度も何度もその書面をニマニマしながら読み返していた。 (ついに……ついに! 本店異動! おっと、眼鏡)  顔を上げた瞬間、若干ずれた眼鏡をさっと直す。
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