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「……知ってたんだ。ていうか、俺ら高校生にもなって結構ダサい事してるよな」
見ると、吉倉君もなんだか恥ずかしそうにしていたのが意外だった。
でも、高校生はあまり関係ないと思うな……心の中でそっと呟く。多分何歳でもしないよ。
「ごめん、迷惑だったよな」
そう素直に謝られると逆に怒れなくなってしまう。
だから、
「ううん。何か嬉しかったよ」
この言葉も自然に出てきた。
「嬉しい?」
「私なんかが皆と話せて、いい経験貰った」
吉倉君は腑に落ちない表情をしていた。
何か言いたそうだったけど、彼は結局別の話に切り替える。
「今日それとなく二人に言ってみるよ。ゲームやめようって」
「あ、助かる」
思わず本音を零すと吉倉君は笑い出した。
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