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ラインには未読の件数が『20』と表示されていた。
何人かのグループでラインをやっていればそれくらい未読が溜まるが、
私は日頃他人と交流をしない人間なのでこれほどの数のラインが来ることなんて滅多にない。
「あー見てないのかよー」
本人を目の前にしてラインをチェックすると、全て滝本君と日下部君からのラインだった。
「寝ます」と送った吉倉君だけがあれ以来ラインを送ってなくて、唯一の常識人に見えた。
「あ、えっと、ごめんなさい」
一応謝るが絶対くだらない内容だと断定できるので感情が込められない。
「まぁいいや。航、今から数学教えてよ。今日俺当たるかもしれないから」
「だからっ」
「頼むよー！」
吉倉君は大きな溜息を吐いた。
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