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とはいえ無視するわけにはいかない。
一応日下部君が次の数学で当たるだろう問題と解答を確認する。
「ちょっと待って」
日下部君の次に当たる私も予習はしておいた。自分のノートと見比べる。
「うん。合ってると思うよ」
「そっか。良かった」
「これ、吉倉君に教えてもらったんじゃないの?」
HRが始まる前に、私は滝内君と日下部君が吉倉君の机に集まって予習しているのを見ている。
それにしても、かっこいい人達って予習してても雑談しているように見えるのはなんでなんだろう。
事実、授業前の彼らはクラスで一、二を争うほどうるさい。
「うんそうだけど、航たまに間違えるから」
吉倉君は三人の中では一番頭がいいという位置付けだが、クラス全体でみると成績は中間らしい。
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