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10分経っても帝先輩は帰ってこない。
本気で怒らせてしまったかもしれない。
「…………」
どうしよう。
「何やってんだろ、私」
「どしたの?」
急に、隣から声が聴こえた。
「えっ……えええっ!!?」
声がしたのにもびっくりしたけど、隣を見て、更にびっくりした。
「み、帝先輩! いつの間に!?」
「『何やってんだろ』ってとこからいたよ」
「!!」
いるならもっと早く言ってくれればいいのに!
「俺が怒って帰ったと思った?」
「はい……」
「んなわけないじゃん。はいこれ」
「?」
ペットボトルのお茶を渡された。
「お詫び。ポテチって喉乾くから飲み物欲しいと思って」
「あ、ありがとうございます」
帝先輩は優しく笑った。
「……ポテチ頂戴」
「あ、はい」
私と帝先輩の真ん中にポテチを置いた。
「……ほんとだ、美味い」
1枚1枚美味しそうに食べる帝先輩を見ていると、お腹がいっぱいになった。
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