第2章「屋上の君とお話」

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10分経っても帝先輩は帰ってこない。 本気で怒らせてしまったかもしれない。 「…………」 どうしよう。 「何やってんだろ、私」 「どしたの?」 急に、隣から声が聴こえた。 「えっ……えええっ!!?」 声がしたのにもびっくりしたけど、隣を見て、更にびっくりした。 「み、帝先輩! いつの間に!?」 「『何やってんだろ』ってとこからいたよ」 「!!」 いるならもっと早く言ってくれればいいのに! 「俺が怒って帰ったと思った?」 「はい……」 「んなわけないじゃん。はいこれ」 「?」 ペットボトルのお茶を渡された。 「お詫び。ポテチって喉乾くから飲み物欲しいと思って」 「あ、ありがとうございます」 帝先輩は優しく笑った。 「……ポテチ頂戴」 「あ、はい」 私と帝先輩の真ん中にポテチを置いた。 「……ほんとだ、美味い」 1枚1枚美味しそうに食べる帝先輩を見ていると、お腹がいっぱいになった。
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